長期の視点

いま来週末のフューチャーショップさん主催セミナーの講演内容を詰めています。
FutureShop10周年記念セミナー・感謝祭
http://www.future-shop.jp/session/selection/001439_lp.html

全体のテーマが「この先10年を作る」なので、私はネットショップの皆さんに長期的な目線で考えるとはどういうことか、環境変化の予測とともに、お伝えしたいと思っています。

たとえば、本日のニュースで、グリーの人員削減、mixiの業績不振と出会い系サイト運営会社の子会社化の話がありました。

<参考>グリーがついに正社員削減に着手
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20131002-00020710-toyo-nb&p=1
<参考>ミクシィ13%安、業績予想を大幅減益、期末配当は無配に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131002-00000006-scn-biz
<参考>ミクシィが下方修正–LINEからはマッチングサービス「YYC」などを買収へ
http://japan.cnet.com/news/business/35037871/

いずれもほぼ予想通りの展開で、一過性のブームと予想されていたゲーム事業で規模を拡大してしまったことの限界が表出してきた形です。
両社とも、こうなることは分かっていたと思うのですが、目先のビジネスの規模に踊らされてしまった格好でしょう。
「寿命が短いことは分かっていたが、ここまで短いとは・・」ということでしょう。

ネットショップでも、同じことが言えます。
まだ市場参入の少ない商品カテゴリや、新市場に対してスピードで勝負することで利益を得ることはできません。事業は継続できてこそ利益が残るものです。社会の変化に応じたユーザーニーズの変化をベースに、長く続けられる価値を提供すべきです。

自分はそうではない、と思う方でも、たとえば、母の日やクリスマス、楽天スーパーセール、消費税駆け込み需要など、短期的なイベントで売り上げを上げようとしていませんか?長期に効果を発揮するイベントなら良いですが、売り上げだけが目的のイベントは極力避けたほうが良いでしょう。

これからマルチスクリーン化に対応するためにサイト制作がシンプルになり、制作もより自動化がすすみます。昨日リリースされた、Google Web Designerはそのためのツールの一つです。

<参考>Google、HTML5ページ・広告のデザインツール「Web Designer」をβリリース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/01/news043.html

Googleがこの事業に参入してくることからも、いかに重要で大きな変化が訪れるかが分かります。(Googleは広告作成におもきを置いていますが)
このような環境変化が他にもたくさんみこまれます。それも、急激に大規模に訪れるのです。
短期的な施策のほとんどは徒労に終わるでしょう。

目先の売り上げが大きいと、ついつい例外的に短期の取り組みをしてしまいがちですが、長期的な積み上げにつながらないことには一切時間を使わないほうが良いでしょう。
ネットビジネスに従事する方こそ、毎年1度は長期の戦略の見直しを考える機会を持っていただきたいと思います。