ウェブコンサルタントになるには 東京会場 開催報告

ウェブコンサルタントサミット001 ウェブコンサルタントになるには 東京 無事終了しました。

当日は東京で20年ぶりの大雪で、大変足元の悪い中、多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。
参加お申込者のうち何名いらっしゃるかと思いましたが、お申込み60名中46名が会場で参加されました。
それ以外にも、動画で30名ほどご参加いただき、ボランティアスタッフ含めて約100名の参加でイベントが開催されました。


二日ほど前から大雪の予報だったので、土壇場でいろいろと準備をしましたが、雪の中でも見える案内板の設置や、ホッカイロの配布など、対応におおわらわでした。
なんとか大きなトラブルもなく、スタートすることが出来ました。


■次につながるイベントに

まず、私自身の感想として、今回のイベントは本当に開催して良かったと思います。
なぜ、いまウェブプロフェッショナルが、ビジネス全体を理解する必要があるのか、その問題意識を共有することが出来ました。
アンケートの結果からも、イベントの趣旨が深く伝わったことが良くわかり、次につながるイベントだったと思います。

主催者の目論みとしてはこれからウェブコンサルタントを目指す若い方に聴いていただこうと思っていましたが、
予想に反し、これからウェブコンサルというよりも現状ウェブコンサルを名乗っておられる方が多く、懇親会やアンケートも含めて非常に濃い議論が出来ました。
経験を積んだプロフェッショナルの皆さんも、まさに同じ問題意識をお持ちで、今回のイベントの意義が深く共有できました。

もちろん、一部の若い参加者にとっては、すでに活躍されているコンサルタントの皆さんのお話が参考になったようです。
いずれにしても、あの日をスタートに、決意を新たにされた方が多かったようです。
本当にうれしく思います。


登壇者のカラーがちょうど綺麗に4つのタイプに分かれていた点も良かったと好評でした。

・デザインと経営という視点の ゆるふわ諏訪さん
・大企業向けのザ・コンサルタント 鬼の森澤さん
・実質フリーランスで企業を渡り歩く 実力派清水さん
・中小企業向けに正面から取り組む これでも以前より柔らかい権

それぞれの考え方の違う部分と、これだけスタイルも違うのに考え方が同じ、という部分の対比に気づきが多かったです。

以下、時系列で各セッションについてご紹介します。


■「ウェブプロフェッショナルはゼネラリストであれ」
株式会社ゴンウェブコンサルティング 権成俊
http://www.gonweb.co.jp/

私の講演内容はこちらでご覧いただけます。

http://www.youtube.com/watch?v=XSnw_d9N6B4

私自身の企業からの経歴のご紹介、そしてその結果、ウェブ業界全体をビジネス寄りに引き上げる必要がある、というお話をさせていただきました。
私自身の経歴は、これから起業される方、もしくは企業間もない方向けのアドバイスとしてご紹介しましたが、結果的にそのフェーズの方は少なかったようです。
ネットの出現による消費行動の変化と、企業の対応のギャップを埋める、それが今必要なウェブコンサルティングである、というメッセージは、多くの方にご理解いただけたようです。

また、パネルディスカッションでもお話ししましたが、コンサルタントの営業は本やセミナーなど、オウンドメディアが必要であること、
採用は求人広告以前に、強いメッセージの発信が必要で、ビジョンに共感してくれる人材は求人広告が出ていなくても門をたたいてくれることをお伝えしました。

アンケートから

・どのようなサービスでも、経営支援て臨むことは、中小企業に向けてのサービスの本質だと感じた
・インターネットによる消費行動の変化と企業の対応には大きなギャップがあり、そこを埋めるのがウェブコンサルタント、という説明はとても分かりやすく、説得力があった
・経営者としての今後のビジョンに感銘を受けた
・もう少しコンサルタントとしての職務についてのお話が聞きたかった
・業界への問題意識と、それに対する今回の打ち手に大変共感しました!


■「アレとウェブと人、その相談」
株式会社ロフトワーク 諏訪光洋
http://www.loftwork.jp/

自称 ゆるふわ な諏訪さん。
まずは語り口、お人柄が大変好評でした。
もちろん、ご講演の内容としても、幅広くヒントをいただきました。

・最近では、クリエイティブの範囲がウェブサイトからウェブを使った施設、サービスの設計などに広がっている
・ウェブ専門家がウェブ業界以外で起業することにチャンス(キノコ栽培など)
・使命感よりワクワクする仕事を
・まっすぐ上を目指さなくても大丈夫。斜め上を目指しては?
・スマホの利用者はカスタマーでは無くユーザー。ユーザーを増やす。

アンケートから

・webを学んだ後に他業種でスタートアップ、という話は参考になりました。
・他の人がやりたがらない産業を攻める!
・デザインという観点からの、WEBとリアルの融合の話が面白かった。
・使命感よりワクワクするかが大事
・ユーザーとカスタマーの違いが参考になった
・競合と呼べる会社が他に想像できない。まさに独自色が強く、魅力的な会社。

私自身の感想としては、やはりウェブを活用した広く柔軟なクリエイティブを提供し、それが仕事として成立していることの凄さに感心します。
細かい点で、いろいろとノウハウを蓄積されているのだと思います。


■「ウェブコンサルタントの真髄」
モーニングスター株式会社 ゴメス・コンサルティング事業部 森澤正人
http://www.gomez.co.jp/

3番目の登壇は、鬼の森澤こと、森澤正人さんです。
上場企業でウェブコンサルティングの第一線に居続ける森澤さんの自分自身、そして社員に対しての厳しさが溢れる内容でした。

・どこかで一度無理をしないと、お客様に価値を提供出来ない。
・影響を与えた人 孫さん、北尾さん、田坂さん
・自分の人生にオプション(他の選択肢)を持つことで、今の立場でチャレンジを恐れずに済む
・ロジカルシンキング4つの思考 仮説思考/ゼロベース思考/ポジティブ思考/結論思考
・ウェブコンサルタントの神髄
・真髄1:【視点】ユーザーとビジネスと解決策視点を持つ
・真髄2:【手段】どこかで無理をする
・真髄3:【技術】情熱をもってロジカルに考え伝える
・真髄4:【理想】仕事に思い詰める

アンケートから

・コンサルタントとしての責務について、厳しさを感じた
・バイタリティが溢れる仕事ぶりが感じられ、刺激を受けました
・論理が明確で、理解しやすく、良く整理されていて印象が良い
・「無理をして突き抜ける」まさにいまその状況なので、勇気づけられた
・大手コンサルティングのサービス、手法や、月の売り上げ目標など、具体的に教えていただき、参考になった
・時間が足らず、ちょっと端折っていたところを聞きたかった

私は、森澤さんとは価値観が近く、発言にも共通点が多いと感じました。
先端でありながら、中堅企業の現場でも十分に貢献できるコンサルティングが頼もしいです。
そして、社員にも社内起業家のスタンスで仕事を担当させている、というスタイルは、私を含め、他のコンサルティング会社にも参考になるものだと思いました。


■「脱コンサルタント:ノウハウ循環のコンセプトダイアグラム」
Adobe Systems, Inc. International Program Manager 清水 誠
http://www.adobe.com/jp/

清水さんは生き方そのものがコンサルタントとして一つの形を体現しておられます。

実力が無ければ選べない、成立しない生き方が、参加者の皆様に勇気を与えたのではないでしょうか。

まずはご自身の経歴から、企業の内側からIT部門のリノベーションを行ってきた、というお話でした。
それぞれ3年ほどの短期で、複数の企業を渡り歩き、結果をだしてきたこと、大変説得力があります。
現在はUSとカナダを行き来しながら生活されており、いわゆるノマド的な生活をされています。
ノマドというライフスタイルを好んでいるように見える清水さんですが、ご経験から、やっぱりオフィスワークの方が楽だ、ということでした(笑)

6月には拠点を日本に戻し、自己実現目指して、新しい就業形態を模索されています。

このように自由に仕事、労働形態を選べるのは、自分がやりたいことを自ら発信し、
その仕事を引き寄せているから、ということです。
自ら自身のブランドを演出することが大切。
そのために、ウェブ上の記事や、書籍、雑誌などで、自身の目指すセルフイメージを作るための情報を発信しているそうです。

最初から最後まで、清水さんらしい、他に同じ話を出来る方はいないであろう、というお話でした。

アンケートから

・外部からのコンサルティングと、企業内の立場の2つの視点からのお話が大変参考になった。
・どれだけ中に入り込めるかの大切さに気付いた
・海外ノマド、社外CMOなど、こんな凄い人が居るんだ、と驚きました
・「得意なことをブランディングする」、「自分のコンセプトを明確に」、「ノウハウは広めたほうがお得」、感銘を受けました。
・他では聞いたことが無いワークスタイルが非常に新鮮


■パネルディスカッション


少し時間が押している中で、いくつかのテーマに沿って話しました。
テーマごとにご紹介します。


・一週間の時間の使い方

皆さんとにかく良く働きます。
今回の東京、大阪の登壇者で見ると、1週間平均70時間以上という方が多かったです。
東京では諏訪さんが50時間と短時間でした。
私と森澤さんは同じくらいの75時間程度でしたが、森澤さんは自身がコンサルタントとして働く時間が長く、相対的に私権はマネジメントの時間が長いという結果でした。
森澤さんの外出している時間が長い理由は「答えはお客様の中にしかないから」とのこと。
部下への指導については、「背中を見て学べ」という意味と、社内個人事業主の集まり、という認識で、それぞれが責任者だから、任せている。
このあたりはコンサルティング会社のスケール化の考え方として、興味深いところです。


・どんなご相談が多い?

>森澤
 プロフェッショナルの視点で背中を押してほしい

>清水
 分析を絡めた提案、アメリカの最新事情など、先端を知りたい

>権
 クライアントは清水さんがそんな相談に乗れることをどうやって知るのですか?

>清水
 自分でやりたいことを発信している。その結果受けた仕事が、新しい実績となり、次の仕事につながる。


・クライアント事業規模/1人当たり収益

 大阪でご登壇いただく、アナグラムの阿部さんの収益効率が良いことが分かりました。
 これは業務を絞りこんでいるからかもしれません。
 それに対して、収益効率が低いのはゴンウェブです。
 業務範囲が一番広いのが理由だと思います。

>諏訪
 権さんの専門とするECの領域は明確なナレッジがあり、収益と結びついている。
 しかし、私たちの仕事は誰に相談したら良いかわからないようなものが多く、予算の出所も曖昧。
 以前は情報システム部門が中心だったが、最近はイノベーションの文脈の中で仕事を受けることが多く、余計に予算が付きにくい。

>権
 4人の共通点として、UXから0から1にする仕事からかかわるので、定型化、効率化しにくいですね。

>森澤
 定型化した時点で陳腐化します。
 当社は個人事業主の集まり。会社からお金をもらうのではなく、お客様からお金をいただいている、ということを認識させるようにしている。

>清水
 私自身のやりたいことを発信し、来る仕事から選んでいます。

>権
 当社は書籍>セミナー>ご相談>案件化 という流れ

>諏訪
 セミナーでコミュニケーションして、そのあとインバウンドマーケティングでコミュニケーション。
 当社にはオウンドメディアの運用を含め、広い意味でのインバウンドマーケティング担当が15名います。

>権
 コンサルタントはインバウンドですね。
 信頼関係が必要ですし。

>諏訪
 営業に当たるプロデューサーは5名しかいません。
 そのため、コンペに参加することはあまりありません。
 ロフトワークとやりたい、と言われる段階で動きます。
 そこから、社内を説得していく過程が案件化です。

>森澤
 当社はゴメスランキングという各分野別のサイトランキングから興味を持ってもらっています。
 上場企業3500社のサイトを分析しているのは当社くらいでしょう。

 しかし、実は案件の5%くらいはこちらから営業をかけています。
 どんな場合に営業をするかというと、自分が使っているサイトで、あまりに出来が悪く、なおさねば、と思う場合です(笑)


・求人/雇用

>権
 ウェブ業界はまだまだ求人も多いので、その点でも離職は多いですね。
 当社は以前は求人サイトから雇用していましたが、最近ではセミナーなどを見て自発的に応募してくれる方が増えています。
 その結果、離職率も下がりました。

>諏訪
 当社も以前は離職が多かったのですが、組織作りをしっかりしてから改善しました。
 以前勤めていたインターンが人材会社を興し、そのアドバイスを受けて改善しました。

>森澤
 当社も離職はありますが、良い場合もあります。
 学ぶことを学んで、独立して、良い意味でOBとして手伝っていただくことも多いです。

>清水
 6月に家族で会社を作ります。
 他に雇用することも考えますが、家族のそれぞれの持つ事業が異なるので、伸びた事業が主体になっていきます。
 まだどの分野で雇用するかは考えていません。
 雇用でなくても、専門家同士が緩くつながる、という方法もあると思います。


・ウェブ業界の変化

>権
 制作会社は今後どうなりますか?
 単純な制作単価は下がっているように感じます。

>諏訪
 以前と比較して、制作会社が制作だけでなくなった分、参入障壁が高まって、収益も良くなっています。

>森澤
 変わってないと思います。ネットバブルと比較すると下がってますが。
 以前よりも効率も上がっているので、想定工数を超えることも少なくなっています。
 そういう意味では、作業量に対する単価は下がっていますが、時間に対する単価は変わっていません。

>諏訪
 20代の本当に新規の参入は減っている気がします。
 いまからワードプレスでサイトを制作する、というような人は減っているのではないでしょうか。

>森澤
 デザインはあまり関係ありません。
 使いやすいサイトを作って、中身を充実させることです。


・企業内コンサルタントか、独立コンサルタントか

>権
 企業内と独立と、その違いは?
 私は多くのコンサルタントは個性が強く、組織になじまない方が多いのではないかと思っています。
 その点で、独立向きなのか。

>森澤
 私はどちらもあまり変わらないと思います。
 今でも、組織からの信頼を受け、権限はあるので、独立コンサルタントと同じことが出来ていると思います。


・コンサルタントを目指す方に

>森澤
 会計と法律を学びましょう。

>清水
 事業会社を経験すること。
 組織を推進する方法を学ぶこと。

>諏訪
 成功している人は運がいい、という人が多いです。
 結局は自分自身がそう言えるだけの努力をしている。
 そういう働き方をし続けられるようにすることだと思います。

アンケートから

・立場も考え方も違う登壇者が、本質では同じ回答をしていたのが印象的だった
・web業界で活躍されている方のディスカッションは大変面白かった
・「ウェブコンサルタント」という切り口のセミナーは他にないので、頑張ってほしい
・生産性や人材、組織についての書くご登壇者の考え方が面白かった
・パネルディスカッションの時間が少し短くなってしまったのが残念。もっと聞きたかった。

■今後の開催予定

イベント終了後、多くの方から次回の開催を期待するメッセージをいただきました。
もともと年に1回か2回くらいで考えておりましたが、ご期待に応えて、もっと開催したいと思います。

今回の感想を拝見しますと、特にパネルディスカッションに高い評価をいただきました。
まずはしばらくはお一人ずつゲストをお招きして、ディスカッション形式でやってゆきたいと思っています。

費用についても大分安価に設定したことで、参加しやすかったという声も多かったです。
しかしながら、費用については毎回この金額だと難しいこともあり、会員制にして、動画配信を中心に進めてゆきたいと思います。

また企画が進みましたら、FBページでご案内させていただきます。

https://www.facebook.com/webconsultant.summit

2月15日 大阪会場の開催レポートも公開いたしました。 
http://www.webconsultant.jp/consultant/post-16.html